TrackTaro
High Speed Behavior Recording System for Small Animals.
1. TrackTaro による小動物の行動記録
 TrackTaro は小動物用に開発された、歩行軌跡をモニタするためのソフトウェアです。
 近年、神経行動学分野において、ラット、マウス等の小動物をトレッドミル、トラックボール上で自由歩行させながら、脳の活動を計測することで、刺激に対する脳の活動、および行動変化を同時にモニタする手法が報告されつつあります。
 しかしながら、従来の行動のモニタの記録分解能は 30 ms 程度であり、ミリ秒オーダーの現象である神経活動と行動記録の比較をするうえで問題となっていました。
 さらに、脳の活動をモニタする計測機器のメモリ容量の制限により、長時間の記録が難しい場合があります。これはイメージング手法において顕著です。
 TrackTaro ではこれらの問題を以下のように解決します。
 (1) 最大 2.0 ms の時間分解能
 (2) 多種類の行動パラメタの組み合わせによるトリガ信号の設定
 さらに、TrackTaro の特徴としては
 (3) 光学マウスを利用した簡便で高精度の位置取得
 (4) 充実した行動軌跡の描画
 をあげることができます。

図 1. TrackTaro 画面
2. 実験系の構成
 TrackTaro で構成が可能な実験系の一例を以下に示します。

図 2. TrackTaro 実験系の構成例
 この例では、刺激装置の TrackTaro 記録開始トリガ信号により、TrackTaro の行動記録がスタートします。刺激装置からの動物への刺激マーカーも TrackTaro は記録することが可能です。また、いつ発生するか予測できない、自発行動の発現時には、後述の複数の行動パラメタによる閾値の設定で自発行動を検出し、イメージングデバイスなどの記録機器に記録開始トリガ信号を出力します。
 TrackTaro はソフトウェアであり、上記の例で示すハードウェアは含みません。高時間分解能を実現するため、光学マウスおよび、AD/DAカード(ボード)にソフトウェア上の制限があります。
3. TrackTaro の機能
3.1 キャリブレーション
 TrackTaro は正確な行動をモニタするために、トラックボールの実際の移動量とマウスのカウントの変換係数をキャリブレーションにより設定します。キャリブレーションはトラックボール回転軸毎にユーザ指定の回転数で行います。回転軸毎にキャリブレーションを行うことで、光学マウスの取り付け位置の微妙なずれが補正されます。さらにキャリブレーションのためのトラックボールの回転数を高く設定することで、移動量とマウスカウントの変換係数の精度は向上します。これらのキャリブレーションパラメタはファイルに出力することができますので、実験系のセットアップ時に正確なキャリブレーションを一度行えば、次回からはその値により実験を実施できます。
図 3. キャリブレーション設定画面
3.2 高時間分解能の記録
 TrackTaro は最大 2.0 ms の時間分解能で、以下の各項目をログ (CSVファイル) に出力します。
  ・仮想平面上の小動物の位置の座標
  ・時間分解能間隔での移動距離
  ・並進の速度
  ・小動物の体軸角
  ・計測開始時からの積算の体軸角
  ・体軸角角速度
  ・刺激信号の電圧レベル
  ・外部機器へのトリガ信号出力レベル
 高速なモニタを実施する場合、通常、高速度ビデオ等を用いますが、高価なシステムになること、他の機器との同期をいかにとるか等の問題を含みます。TrackTaro では光学マウスを2台使用するという簡便な方法で行動の高速なモニタを実現します。
3.3 仮想平面
 光学マウスを使用する場合、通常の方法ではPCの画面の大きさに制限を受けます。TrackTaro では、画面の大きさの制限による仮想平面の制約はありません。
3.4 多彩な外部の入出力信号
3.4.1 外部入力チャンネル
 複数の機器を連動させた行動実験を行う場合、マスタとなるタイマ機器を用意し、そのタイマの支配下で全ての機器を同期すると便利です。TrackTaro は外部から記録開始信号(TTL信号)により、記録を開始します。記録開始はソフトウェア上の [記録開始] ボタンを押下することでも可能です。
3.4.2 外部出力チャンネル
 TrackTaro は行動のパラメタにより外部機器へのトリガ信号を出力します。具体的な行動のパラメタは、次の4つです。
  ・体軸角
  ・体軸角速度
  ・並進の移動量
  ・並進の速度
 これらの単独または組み合わせで外部機器へのトリガ信号の閾値を設定できます。
 外部機器 (脳の活動をモニタする計測機器) の記録開始トリガとしてこの信号を使えば、脳の活動をモニタする計測機器が行動に同期したタイミングで計測を開始することが可能になります。
図 4. 出力トリガ設定画面
3.5 多彩な出力
 TrackTaro は出力ログを解析し、多彩な表現で出力します。以下に TrackTaro の出力例を示します。
3.5.1 ライン
 歩行軌跡を線で表現します。線の太さおよび色は複数設定可能です。また、刺激時の歩行軌跡のみ別の色で表現することも可能です。下図の例では非刺激時は黒、刺激時は赤で表現しています。
図 5-1. 歩行軌跡ライン
3.5.2 タイムマーカー
 タイムマーカーとして、決まった時間間隔でマーカーを記載できます。マーカーの色、形、大きさは複数指定できます。下図の例ではラインに加え赤円で0.5 秒刻みのタイムマーカーを記載しています。
図 5-2. タイムマーカー
3.5.3 体軸
 体軸を表現することも可能です。決まった時間間隔で体軸を記載することで、体軸の変化と行動の軌跡が直感的に理解しやすい表現が可能です。下図の例は 0.1 秒間隔で TrackTaro の体軸表現のデフォルト画像である頭+正中線 (丸と直線) の画像で体軸を表現しています。
図 5-3. 体軸
3.5.4 任意の画像による体軸標記
 ユーザによる任意の画像を体軸標記の画像として読み込んで使用することができます。マーカのサイズ、表示間隔等、「(3)体軸」と同様に指定できます。下図の例はネズミの絵をペイントソフトで作成し、TrackTaro に読み込ませて表示したものです。
図 5-4. 任意の画像による体軸標記
4. ドキュメント ダウンロード
5. お問い合わせ
5.1 価格
 TrackTaro ver. 1.0     定価 ¥498,000- (税込)
 ただいま、発売記念価格として、先着20名様に限り、
 特別価格 ¥398,000- (税込) にてご提供しております。
5.2 ご購入方法
 TrackTaro をご購入される場合や、詳細仕様に関しましては、
 下記のメールアドレスまで、お気軽にお問い合わせください。
   
5.3 お支払い方法
 銀行口座へのお振り込みとなります。
 大学様、公的研究機関様におきましては、納品後のお支払いとなります。
 それ以外の団体様、個人様におきましては、納品前の先払いをお願いしております。
5.4 評価版ソフトウェア
 ご購入を検討されている方には、評価版ソフトウェアをご提供しております。
 実際に実験系を構成し、性能をご検証されたうえで、ご購入することが可能です。
5.5 カスタマイズ版ソフトウェア
 お客様の実験ニーズに合わせて、TrackTaro ソフトウェアをカスタマイズするサービスもご提供しております。 お好みの AD/DA ボードで計測を行いたい、特殊な行動パラメータで制御を行いたい、 などのご要望がございましたら、ご遠慮なくご相談くださいませ。
5.6 TrackTaro ハードウェア パッケージ
 計測用コンピュータに、高分解能マウス、AD/DA ボード、および、TrackTaro ソフトウェアを組み込んだ、ハードウェア パッケージの販売も致しております。 トラックボールさえご用意頂ければ、すぐに実験系を構築できます。 詳細はお問い合わせくださいませ。
5.7 導入実績
 下記のお客様への導入実績がございます。
 北海道大学
6. 開発元
 株式会社 知能情報システム
 〒600-8813 京都市下京区中堂寺南町134番地
  京都高度技術研究所(ASTEM) 503号室
  TEL: 075-321-7300 FAX: 075-321-7305
 開発主任/担当者:上岡隆宏
 画像認識・計測機器制御の分野で研究実績のあるエンジニアです。詳しくは下記 URL をご参照ください。
 http://www.chino-js.com/ja/service-engineer.html